1' なににしろ、9.11同時多発テロは起きた
2' それへの対策として「テロとの戦い」という絶対的正義を打ちたてて
「第2次湾岸戦争」を起こし
2'' マスメディアを総動員して、その正当性を世論に受け入れさせ
(3' 景気がよくなり)
(4' 経済成長が実現する)
ところがこの
(3' 景気がよくなり)
(4' 経済成長が実現する)
「サブプライムローン」問題とは、こんなふうに読むべきではないかというのが、実際に米国と行き来する中で、素人なりに私が理解しているところです。
なぜか?
生命を担保にした兵士のローン返済
9.11以後の米国内需を支えたのが、やはり非常に人工的な「ハウジングインダストリー」であり、その実体経済の規模を超えて、度重なる証券化というバブルを膨らませて、それが弾けたのが、いわゆる「サブプライムローン破綻」と呼ばれる現象にほかならないように見えるからです。
米国低所得者層、とりわけ南部黒人社会のオバマ候補への支持と、マケイン・オバマ両候補の戦争に関する公約は、こうした観点から読むとあまりに露骨な意味がいろいろ見えてくるものです。こうした話題について次回触れたいと思います。
一例だけ挙げるなら、中間選挙での敗北後、「レームダック」と呼ばれるようになったブッシュ政権はあえてイラク「増派」に踏み切りました。この時私は1カ月米国に滞在しており、米軍基地で軍事演習などにも参加したのですが(詳しくは拙著『ケダモノダモノ』をご参照ください)、兵士たちは「遠隔危険地手当て」のおかげで、ローン返済で圧迫されていた家計を救済され(代償として現地でコンスタントに戦死者が出ましたが)、周辺産業も漏れなく、景気を回復する現場を目撃することになりました。
そしてこの時期、オバマ上院議員が大統領選出馬を正式に表明し、市民がどう反応するかもつぶさに見ることができました。兵隊たちは生命を担保に現地に飛び、危険地手当てが出、それで住宅ローンを返す。保護されているのは実は兵士の生命ではなく、むしろ「ローンの確実な返済」という現実を、低所得層は生活を通じて知っているわけです。こういう、生命を担保にした軍事経済がどれだけ回転しても、現地の実体経済は育たない。そういう南部低所得層の声を背景にオバマ候補が登場してきた側面があります。
日本の針路を誤ってはならない
こんな国際情勢の重要な岐路にあって、「麻生政権」の「政策」に注意しないわけにはゆきません。極端な話、政権担当者が誰であるかはどうでもいい。どういう政策を適切に判断、実施してゆくかが決定的に重要と思います。
「今回の選挙は日本の命運を…」うんぬんという大げさな記事も読むのですが、国内の政争レベルの問題は極論すれば捨象可能な枝葉であって、よく見通しの利いたマトモな施策があまりにも重要です。中山前国交相問題以後、麻生さんの発言が、従来は放言の多かった麻生さんらしくなく、やたら穏当なものが増えているように思いますが、却ってよかったのかもしれません。
風のうわさによれば麻生氏は「よきにはからえ」というタイプの人とも聞きます。おみこしのヘッドがどうこう、ではなく、通常ならトレードオフと言われる財政政策と金融政策を、針の穴に糸を通す慎重さで両立させる「賢策」を一歩一歩実施すること以上に、今の日本にとって大切なことはないと思います。そういう世論を、馬鹿馬鹿しい騒ぎに紛らわされず、私たち自身が形成してゆくことが最も本質的ではないでしょうか?
(つづく)